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『泣き虫弱虫諸葛孔明 第伍部』 [読書]

とうとう完結してしまった。
第伍部は南征から北伐を経て孔明の死まで。
この巻になると孔明は、劉備を失い蜀という国を背負って行動しなきゃいけないから
のびのび好きなようにやれていた第壱部や第弐部の頃より縛られるものが多くて、
大人になるって大変ね。孔明もいつのまにかこんな立場になってしまったのね。

南征はキャッチ&リリース、北伐は国力の削り合いという印象だった。
七度に渡る孟獲との戦いは楽しそうだけど、北伐は勝てないことのダメージが重くて
人材不足と糧食不足が深刻そうだった。補給線の大切さが繰り返し語られていた。

孔明視点の文章が多いからかな、これまでの中で一番、孔明が主人公らしかった気がする。
そして一番、兵法の話をしていた気がする。
酒見さんのいう「変質者」「変態」ってどういう意味だろう。
主に孔明を形容する言葉としてよく出てくるんだけど、微妙にほめてるニュアンスがあって、常識人なら怯えと戦慄を覚えずにいられないただならぬ気配と深遠な思考を表す単語っていうか、良識からちょっと感性がずれているマッドサイエンティスト的な観察力と探求心を発揮する様子っていうか……。

そう思うと、趙雲は最後までさわやかで素敵な武将だった。
劉備軍団の良心でありつつ親孔明派かつ武闘派なのが素晴らしかった。

中国史は統一と分裂の繰り返し。
読み終わって、久々に世界史図説を眺めてみたり、
「アルプス一万尺」のメロディに合わせて中国の歴代王朝名を歌ってみたり。
初めてまともに読んだ三国志ものがこのシリーズで良かった(たぶん)。
本当に楽しかった。
酒見さんの深く幅広い知識とほんのりユーモアを感じさせる文章が好きです。
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